20150429 横綱審議委員会稽古総見@国技館
2015年4月29日水曜日、国技館で行われた横綱審議委員会による稽古総見の一般公開に行ってきました。
力士の取り組みが(練習とはいえ)無料で見れるということで5時起きしましたよ。
稽古総見とは
そもそも稽古総見とは何か。
横審が主催して、東京・両国国技館で行われる本場所(初・夏・秋場所)の直前に、横審のメンバーが集結して幕内・十両級の力士を集めて、稽古の様子を見守る恒例行事である。*1
横綱審議委員会(横綱になるかを最終的に決定する機関)が、現役力士たちがどんな稽古しているのか、というのを見学する、いわば授業参観のようなものですね。
そもそも横綱審議委員会は
委員就任に対する報酬はなく、毎場所千秋楽翌日の定例会と、東京場所前に年3回ある稽古総見と場所総見後に食事の接待ぐらい。稽古総見以外での観覧は各自切符を購入する。*2
報酬もイベントも特権も殆どない(と言われている)ため、審議委員としての仕事を作るためにこの稽古総見が行われているのではないかと、個人的に考えております。まあ、稽古風景を見ることで、横綱とはこうあるべき、というものが少し見えたような気もするので、その威力というものを、横綱の地位というものを垣間見る良い機会でもあるのだと思います。
以前はすべて非公開(報道陣には公開)で春日野部屋(理事長が春日野の時期)や相撲教習所の稽古用土俵で行われていたのを、2000年から夏場所前についてはゴールデンウィークが近く多くのファンが参加しやすいと見込んで、国技館本土俵を使用しての一般公開を開始。 *3
それをゴールデンウィークも近いし、どうせなら一般公開もしちゃおうってことで一般公開が始まったようです。先の相撲人気の失落で公開しなくなった時期もあったようですが、また再開。そして今に至る。
では、どんな感じだったか見ていきましょう。
国技館の席
だいたい8時前に国技館に着きまして、殆ど入り口は開放されている状態だったので、特に並ぶとかそういうこともなく入れました。
ただ、7時会場だったので、すでに1階席は満席で2階席しか入れない状態でした。
(なんでも7000人も来たとか。)
<稽古総見>本日、国技館では横綱審議委員会稽古総見が開かれております。7時開場しました。開場前の様子。 詳細➡http://t.co/9LNsAWR1aL #sumo pic.twitter.com/WJ2cxs77pU
— 日本相撲協会公式 (@sumokyokai) April 28, 2015
2階席も普段A席と呼ばれている前の列の席はほとんどが埋まっており、ほぼ一周まわって南東側に開いているところをやっと見つけて座ることができました。前から3列目でした。
ただ、後で気付いたのですがこの席は、力士たちがほぼ全員、こちら側に背を向けている状態になってしまうので失敗したなと思いました。横綱審議委員は正面側にいて、その人たちに稽古を見てもらうのが大きな目的なので、そちらから見えにくくならないように、正面側には力士はいません。正面側をあけてコの字型に土俵を囲んでいるのでそのような状態になってしまう訳です。
それで稽古が見えなくなる訳ではないですが、次回は正面席を狙いたいものです。
幕下稽古
草色の廻しをつけているのが幕下力士で、申し合いの稽古をしています。いわゆる勝ち抜き戦です。取り組みをして勝った力士が土俵に残り、負けた力士が次の者と交代します。
負けたので交代。
取り組みが終わったら(というか終わりそうになったら既に)勝者と次に取り組みを行いたい力士が土俵に入っていき、勝者がその中から選びます。方々からそういう力士が入ってくるので、土俵の上はカオス状態。
割り込んで入っていくので、少しでも前に出た力士が選ばれるような状態でした。少しでも相撲の取りたい前のめりな力士が稽古をたくさんできる良いシステムだと思いました。
呼び出しが交代した力士の四股名をマイクを使って呼ぶのでだれがやっているかがわかるようになっています。
よく聞こえてきたのが「あびこ」という名でしたね。この力士でしょうか。安彦。横綱審議委員や親方、またファンに名前を印象づけられるという点でも、ここはどん欲に行くのが吉かもしれません。
非常に前のめりです。
あ、貴乃花親方。親方席の一番左に一人で座ってますね。
白いまわしの十両以上の力士が来て、ぶつかり稽古が始まりました。
自分より上位の力士を相手にぶつかっていって、押し切る稽古です。十分に押し切れないと、やり直させられたり、転がされたりします。押し切れるまでやらなくては行けないイメージです。
十両の稽古
十両の稽古も同じ要領ですね。申し合わせとぶつかり稽古。
琴奨菊、栃ノ心、日馬富士、豊ノ島、逸ノ城などなど、がおられます。
ガガちゃん(臥牙丸)おしゃべり中。
ぶつかり稽古です。受けてるのは荒鷲??
このぶつかり稽古は長く、なかなか終わりにしてもらえませんでした。
幕内稽古
大銀杏を結ってないので、いつも知っている感じと見た目が違いますね。
逸ノ城と宝富士
白鵬と逸ノ城
白鵬vs逸ノ城。
土俵の周りに誰もいなくて幻想的。
白鵬にはお世話係がいて、汗を拭いたり、泥を払ったり、水をくれたりしてます。
照ノ富士とかが払ってくれてます。友情。
白鵬のしごきが始まりました。
この首を持つのは何でしょう?腰を低く、という意味でしょうか。
ちょんまげ持っちゃいけないんだよ、と近くの子どもが言ってました。そうだよね。
蹴るのも稽古では普通の光景のようです。
お礼に水。横綱への敬意。
日馬富士と照ノ富士
日馬富士と照ノ富士の稽古です。同部屋なのでこういうのは毎日やってるんでしょうか。
大関の稽古
大関陣も他の幕内力士と稽古をします。
今回は豪栄道とか鶴竜はまわしはつけてましたが、殆ど稽古はしていませんでした。
まとめ
普段みれない稽古での力士たちの一面が見れました。やっぱ横綱威厳あるなーとか、大関はトップ2として幕内力士引っ張っててるなーとか、臥牙丸ずっとしゃべってるなーとか。普段見れないんで目新しく見えますが、こういう世界なんだなと。稽古の厳しさもしかり。それがあっての本場所ということがよくわかりました。結果だけ見てると大関とか最近残念でしたけど、それだけ見ていても仕方がないですね。大関とかは稽古ではなんだかいつもより強く頼もしく見えましたし。結果で進退は変わってくるけど、それもこういう普段の役割があるからなのだな。なかなか新しい視点を得られました。
おまけ
魁聖いろんな人にサインとかしてた。サービス精神が素晴らしい。両国の町でもふらふらしてたので握手してもらいました。
ありがとう。
↓ 写真まとめておいてあります。